北摂・阪神版

シニアスタイル（兵庫県尼崎市）は2022年3月、大規模サービス付き高齢者向け住宅「シニアスタイル東園田」を尼崎市内に開設しました。特徴としては「他の高齢者住宅では生活が難しい人でも受け入れられる対応力の高さ」が挙げられます。例えば全120室のうち18室が中重度の認知症の人専用の居室となっており、認知症ケアの経験が豊富なスタッフによる「その人らしい暮らし」を提供しています。また、36室は、24時間痰吸引などの医療対応が必要な人や、末期がん、パーキンソン病、ALSなどの患者を対象にしたナーシングホームとして運営しています。

この狙いについて同社の廣瀬秀毅社長は「一つの高齢者住宅の中に多くの『選択肢』を設けることで、より多くの人のニーズに対応できます。『私はこのホームでは生活できない』というケースは少ないでしょう」とコメントしています。同社が運営する高齢者住宅はこれで5棟目になりますが、ほかの運営ホームの入居者が、専門性の高い介護・医療サービスを求めて、認知症専門居室やナーシングホームに移って来る、というケースも少なくないそうです。

こうした医療的ニーズに対応するため「シニアスタイル東園田」は、尼崎市内ではまだまだ少ない看護師が24時間常駐の高齢者住宅となっています。現状で日中は4名・夜間は2名の看護師が常駐しています。今後、入居者が増えていくのに伴って看護師を増員していく計画です。夜間帯も、どのような状態の人でも安心して生活できる体制を整えていく考えです。

なお、館内には、介護保険サービス事業所や医療機関は併設されていませんが、同社が運営する訪問介護事業所、訪問看護事業所、定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所が徒歩でわずか2分の場所に設置されており、密な連携を図っています。また、在宅医療の経験が豊富な医療機関とも提携をしているので医療へのアプローチも容易です。


加えて、リハビリテーションに力を入れている点は、同社が運営しているほかの高齢者住宅と同様で、常駐する理学療法士・作業療法士による個別リハビリを週に3回、1日30分提供し、入居者一人ひとりの「できること」を維持し、「したいこと」を叶えるためのサポートをします。

「シニアスタイル東園田」の特徴として、これまで述べてきたような重度要介護や医療的な対応が必要な人、認知症の人だけでなく、自立の高齢者でも入居が可能という点があげられます。最寄り駅の阪急神戸線園田駅からは徒歩7分と交通利便性にも優れていますので、駅前の商業施設での買い物などはもとより、「電車に乗って梅田や三ノ宮に遊びに行きたい」といったアクティブな入居者のニーズにも対応できます。

気になる入居費用ですが、初期費用はゼロ・月額が24万円2000円となっています。