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  • シニアスタイル武庫之荘

ワンフロアを要支援者専門に
見守りはカメラとセンサーのみでプライバシーに配慮

(前編より続く)


――最近、リニューアルなど何か新たに取り組んだことはありますか。

廣瀬 今年6月に、最上階の5階を「要支援の入居者専用フロア」としました。それまでここは認知症の入居者専門フロアとして運営していましたが、3月にオープンした「シニアスタイル東園田」に18室の認知症専用居室を設けたため、入居者はそちらに移ってもらい、要支援の入居者に新たに移ってきてもらいました。


――なぜ、要支援者専用にしたのでしょうか。

廣瀬 レクリエーションやリハビリテーションの内容が、入居者の多数を占める要介護者を想定したものになっていたこともあって、要支援の入居者の一部からは「もの足りない」といった声があがっていたことが理由です。5階にはミニキッチンがあり、このフロアだけである程度独立した運営が可能だったことから、5階に要支援の入居者を集め、1~4階とは切り離して運営したほうがいいと判断しました。全8室のうち6室が入居済みです。


――実際の運営の様子を教えて下さい。

廣瀬 通常の入居者の見守りなどは、カメラと「眠りSCAN」だけで行い、特に異常が感知されたり、呼び出されたりしなければスタッフは基本的に5階に立ち入ることはありません。また、食事は6人分をフロアの入り口まで運び、あとは各入居者が好きなときに食べるようにしています。共用部には電子レンジもあります。
このように、なるべく生活に関与せず、入居者が自分のペースで好きなように暮らせる環境を提供することに力を入れています。また、入居者全員とホーム長が週に1回集まって「このフロアをどのようにして運営しようか」というミーティングを行うなど、自治会のような仕組みを導入しています。


――こうした仕組みを導入したことで、どのようなメリットがありましたか。

廣瀬 まず、会社・スタッフとしては、これまで5階も行っていたフロア巡回などが不要になりましたので、その分の時間や人手を4階以下の入居者のために使うことが可能になりました。もともと「1日2回のレク実施」を目標として掲げていましたが、スタッフが多忙なことなどから、なかなか実現できていませんでした。レクの実際の中身などについては、まだまだ改善の余地がありますが、1日2回実施するだけの余力はできたのではないでしょうか。



――入居者側に何かいい影響はありましたか。

廣瀬 定期的なミーティングなど、運営面に関与する機会ができたことで「ここは自分たちのホームだ」という意識を強く持つようになったのではないかと思います。見学に来た人に対して「ここは楽しいところですよ。私たちの仲間になりませんか」と声をかけるといった姿も見られるようになりました。
要支援者にだけターゲットを絞ってホームの存在をアピールする方法がないなど、入居者募集の面では正直いって課題も多いのですが、全体にとっていい影響の方が多いと思っています。

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