北摂・阪神版

2000年の公的介護保険導入により、営利法人にも介護の門戸が開かれました。
あれから２０年以上がたち、公的介護保険制度は８回の報酬改定を行い、それぞれの事業者が様々な工夫を行い時代に合った介護保険サービスを提供しています。
今回紹介するのは、介護大手㈱ツクイが運営する介護付有料老人ホーム　ツクイ・サンシャイン南巽。

同社は、在宅系のサービスで訪問介護・訪問看護・訪問入浴で639箇所、デイサービスで539箇所、有料老人ホーム・認知症対応型グループホーム等シニアの住まいで100箇所。
北海道から九州まで全国でサービス提供しています。
これらが同社の強みになり、お客様が日本のどこにお住まいでも、さほど遠くない場所にツクイの事業所がある環境を実現。要支援１の方から要介護５の方まで、在宅介護サービスを中心に、有料老人ホーム等の“住まい”を提供することで、お客様のあらゆるニーズにワンストップで応える介護・福祉のトップランナーをと言えます。

ツクイサンシャイン南巽は地下鉄千日前線南巽駅から徒歩４分。交通至便で閑静な住宅街に立地しています。
介護大手ならではの、共用施設が多く余裕を持ったホームづくりをされています。
１階には事務所に面して大きなエントランスホール。続いてリハビリスペース。
広々としたダイニングルームで日々の食事を楽しめます。
２、３階が居室フロア。全室18.56㎡。採光を意識した設計で広々とした居室。家具・照明・介護ベッド・寝具はホームで用意いただけます。トイレもウォッシュレット完備。各階25室づつでフロアケアを実施されています。

権野施設長にお話を伺うと、同ホームの特長は、「自立から看取り迄、その方に合ったサービスを提供します。特にリハビリと医療対応には力を入れており、他のホームにはあまり配置されていないセラピスト（理学療法士等のリハビリ専門スタッフ）が多くいるのが特長です。」とのこと。
実際に、理学療法士２名、言語聴覚士１名、柔道整復師１名で、日中には常時２名のリハビリスタッフを配置。平均で２~３回／週の個別リハビリ、プラス集団体操。さらに希望される方は外部のセラピストによる医療保険でのリハビリも受けることが出来るそう。
「当ホームのリハビリは、病院での機能回復訓練と違い、在宅に向けての生活リハビリが主体。お家に帰って洗濯が出来るか、掃除ができるか、買い物に行けるか、と言った”在宅復帰”を念頭に置いたリハビリを提供しています。」と施設長。

実際に病院から同ホームに入居し、リハビリを経てご家庭に変えられる方が年に１名はいらっしゃるそう。
在宅復帰されても、ホームでの状況を同社の在宅部門（訪問介護・看護、デイサービス等）に引き継ぎ、トータルケアをされているのは同社ならではですね。

同ホームのもう一つの特長が医療対応力。
ホームで４年以上継続勤務している看護スタッフが２名、もう１名の看護スタッフとともに、ホーム入居者の医療ニーズに対応しています。
「近隣の病院からの紹介が多数。胃漏、在宅酸素、ストマー、バルーンの受け入れが可能です。」と権野施設長。
「入居相談を受けた場合、“ノー”から入らず、出来るだけ受入れ可能なようにスタッフと協議します。」と語られます。医療依存度が高く、在宅で介護が出来ないご家族にとってはありがたい姿勢です。


「看取り力の高いのも当ホームの特長。今年は４月５月の２か月で３名の看取りを行いました。」とのこと。
看取り時には、看取りに不慣れな介護スタッフと十分に話し合い、出来るだけ住み慣れたホームでラストステージを迎えるように心がけているそう。
スタッフやご家族のグリーフケア的なことを自然に実践されているのは嬉しいです。

同社のホームページには、重要事項説明書が添付され、ブログも随時更新されています。
ホームの運営状況を開示し、積極的に情報発信されている姿勢には感心します。

次回は重要事項説明書を読み解き、同ホームのサービスの良い点をさらに掘り下げて説明していきます。